2022.3.2.RELEASE
ダニエル・グルパ
夜が来る前に
Daniel Grupa / Zanim nadejdzie noc
RPOZ-10075
定価¥2,750(税抜価格¥2,500)
解説:オラシオ
Video「夜が来る前に」
《CLICK》「Zanim nadejdzie noc (Before The Night Comes)」
Video「最後のプレリュード」
《CLICK》「Preludium Ostatnie (Prelude The Last)」
Video「嵐」
《CLICK》「Burza (Storm)」
ポーランド・ピアノ音楽シーンの新たな才能。ミニマルで美しいピアノ・タッチに幻想的なプログラミング、さらに弦楽四重奏も絡む短編映画のごときピアノ・ミュージック。
■スワヴェク・ヤスクウケやハニャ・ラニ等の現代ポーランド音楽をリードするアーティストを紹介してきたコアポートが、両者に匹敵するクオリティを持つ作曲家/ピアニスト、ダニエル・グルパのデビュー作をリリース。クラシックとジャズの技法を背景とした全曲映像的なサウンド、そして煌びやかなピアノ・タッチと曲想ごとのアイデア溢れるアレンジが、見事なコンセプト・アルバムとして結実した傑作盤。
■ダニエル・グルパは1975年ポーランド西部スレフフ生まれ。クワイア指揮者の父のもと6才からピアノを弾き始め、17才の時には芸術劇場で働き始め「ピアノと弦楽のためのコンチェルティーノ」を作曲、自らの指揮により初演も果たした早熟の天才肌アーティスト。以来、クラシックとジャズを中心とした作編曲家/ピアニストとして長きにわたり数多くの国内トップ・クラスのミュージシャンたちとの共演を積み重ねてきた。アルヴォ・ペルトやフィリップ・グラス他に影響を受け、その才能はオーケストラのディレクター(時には指揮者)、さらには映画やテレビ、演劇用のスコアの第一人者という存在にまで広がりを見せてきたが、大舞台に立つことを望まず自身のリーダーは作ってこなかった。それだけに豊富な経験を自覚して、ようやく機が熟したと判断して作った作品だけに本国でも話題となっている。
■本作は登山家でもある彼が体験した、山の深夜から夜明けまでの時間を描写した極めて映像的な作品で、才能溢れるコンポジションと的確なサウンド設計のクオリティに驚かされる。また自然と音楽の関わりについての描写という点では、日本の小説家、恩田陸の映画化もされた『蜜蜂と遠雷』にも影響を受けたという。ミニマルで耽美的なピアノ、そして深みのある幻想的なプログラミングをベースに、女性4人からなるコン・アッフェット・クアルテットによる弦楽四重奏やソロが美しく絡み、曲によっては郷愁感あるトランペットやポーランドを代表する女性歌手レナタ・プシェミクも参加。ピアノ・ソロでは抒情性溢れるループ・フレイズによって、シンプルな旋律がゆったりとレイヤーを重ねていく。音楽大国ポーランドならではのセンスと力量が隅々まで行き届いた作品。
■2021年ポーランド録音 (RecPublica Studio / 07 Studio / Mixatic studio)
■プロデュース・作編曲:ダニエル・グルパ
ダニエル・グルパ (piano, music, arrangement)
コン・アッフェット・クアルテット
アンゲリナ・キエロンスカ (violin)
カロリナ・バルトチシン=ポウドニャク (violin)
カロリナ・スタシオフスカ (viola)
アンナ・ポドコシチェルナ=ツィス (cello) *M4, 6, 8
レナタ・プシェミク (vocal) *M8
ヤクブ・コトフスキ (violin) *M3
マルチン・グロムニツキ (bass ukulele) *M1
セバスティアン・ムニフ (percussion) *M1
パトリツィウシュ・グルシェツキ (trumpet) *M3