2019.6.19. RELEASE
ジョー・バルビエリ
ディア・ビリー
RPOP-10029
定価¥2,600 (+税)
解説:渡辺 亨
試聴PV(「Dear Billie The Recording Session」)
hhttps://youtu.be/IxaGO933OU4
没後60周年となるビリー・ホリデイへのオマージュ作。イタリアン・ジャズ最高峰のミュージシャンと共に綴られる、気品あるデリケートな音世界。
■ジョー・バルビエリが最も敬愛する二人のジャズ・アーティスト~チェット・ベイカー、ビリー・ホリデイ。そのうちのチェット・ベイカーへのオマージュはチェット没後25周年に『Chet Lives !』を発表(2013年)、それ以来ビリー・ホリデイへのオマージュ作品ブランを温め続けていた。そして今年ビリー・ホリデイ没後60周年(1959年7月19日没)という節目に、ビリー・ホリデイのレパートリー集として待望の新作を遂に完成。チェット・ベイカー自身も『ベイカーズ・ホリデイ』というアルバムの大半でビリー・ホリデイ愛唱歌を歌っており、時を越えた音楽的同心円ともいえる。
■もともとクワイエット・ジャズ性が強かったサウンドが、今回は究極にまで展開された美しいアルバム。ビリー・ホリデイの世界を表現するためのスピリチュアルが、細かいところまで行き届いたデリケートかつメランコリックなサウンドとして昇華されている。レパートリーはビリー・ホリデイの名唱として記憶されている名曲ばかり。アルバム『レディ・イン・サテン』からM①②⑤, そして日本盤ボーナス曲M⑩、さらにアルバム『奇妙な果実』からM④、レスター・ヤングとの名演が名高い『ファイン・アンド・メロウ』からM③、テディ・ウィルソンとの名演からM⑦⑨、DECCAシングル⑧などをセレクト。また本作自体をビリー・ホリデイへのプライベートな手紙と位置付けたオリジナル⑥と、『アパートメントの宇宙飛行士』にも収録していた⑪をセルフカバー。
■本作はベース/ピアノ/クラリネット編成という最小限かつ最高のメンバー、まさにイタリアン・ジャズの至宝三人が参加。ベースはエンリコ・ピエラヌンツィ(p)に欠かせない右腕として君臨するルーカ・ブルガレッリ。ピアノはLTCトリオ、ニコラ・コンテ・ジャズ・コンボへの参加を始めイタリア主流派ジャズでエレガントな演奏を数多く残しているピエートロ・ルッス。そしてクラリネットは、ステファノ・ボラーニやアンドレ・メマーリ作に参加したり、さらには2019年4月に来日したブラジルを代表するギタリストのギンガとの共作も多く、そのギンガに「まるで歌っているよう」とも称されたスペシャルなプレイヤー、ガブリエル・ミラバッシ。とりわけガブリエルのクラリネットはまるでレスター・ヤングのようなサウンドとして、このビリー・ホリデイ集に貢献している。
■プロデュース:ジョー・バルビエリ
■アレンジ:ジョー・バルビエリ、ルーカ・ブルガレッリ、ピエートロ・ルッス、ガブリエル・ミラバッシ
■エンジニア:ステファノ・デル・ベッキオ 2018年 ローマ ロード・スタジオ録音
ジョー・バルビエリ (vo, g)
ルーカ・ブルガレッリ(b)
ピエートロ・ルッス(p)
ガブリエル・ミラバッシ(cl)