2015.9.16 RELEASE
ゼ・マノエウ
歌、そして静けさ
ZÉ MANOEL / CANÇÃO E SILÊNCIO
RPOP-10011 定価¥2,400 (+税)
解説:江利川侑介
詩情豊かなピアノとサウダージ・ヴォイス。シンガー・ソングライター&ピアニストのゼ・マノエウの新作は、ブラジル音楽/ジャズ/チェンバー・サウンド他をモダンに融合させた大傑作。カシン、トゥッティ・モレーノ他参加。
日本盤ボーナス・トラック収録
■溢れ出る才能と詩情。シンガー・ソングライター/ピアニスト、ゼ・マノエウの新作はとてつもない大傑作盤!
■ピアノを前面に出し、要所にストリングスを配して表現したタイトル通りの「歌と静寂」の世界。
■ベーシック・プロダクションにカシンが全面参加。前作から大きく発展した、美しすぎるシネマティックなサウンド。
【日本盤ボーナス・トラック】
■2014年サンパウロ録音
■プロデュース:カルロス・エドゥアルド・ミランダ
■ベーシック・プロダクション:カシン
■ストリングス・アレンジ:レチエレス・レイチ
ゼ・マノエウ (歌、ピアノ)
カシン (ベース)
トウッティ・モレーノ (ドラムス)
ジュリアーノ・オランダ (ギター)
他
ゲスト・ヴォーカル:ドナ・アメーリア、イザドラ・メロ
ゼ・マノエウはブラジル、ペルナンブーコ生まれで現在はレシーフェ在。穏やかで深みのある歌声を持つ若きシンガー・ソング・ライター/ピアニスト。2012年デビュー作『Ze Manoel』で一躍脚光を集め、その類い稀なる作曲能力、特にメロディ・センスの素晴らしさが絶賛された。ブラジル北東部の香り高く、ジャズ・テイスト豊かなサンバが多かったその前作の魅力を残しつつ、この最新作はサウンドが大きく発展し飛躍的な成長を示した大傑作盤!全体のサウンドはピアノとその豊かな音色を大きく打ち出し、さらにストリング・セクションを大幅に導入したシネマティックな音像。それらが「歌」と「静寂」のグラデーションとして見事に彩られている。
まずは冒頭ピアノ弾き語りでの美しいメロディとクラシカルなタッチ、魅力的なハーモニーとモダンなアレンジで誰もがノックアウトされる。このシンプルかつ豊かなサウンドが、前作からの変貌とこのアルバムの素晴らしさを象徴している。また、自然を題材にした作品が多く、澄みきった風景がイメージできる曲ばかり。
基本はこの弾き語りかピアノ・トリオによる空間美をいかしたシンプルな編成と、レチエレス・レイチ編曲によるストリングス・セクションを起用した水彩画のように洗練されたサウンドの二本立て。前者はキース・ジャレットのケルン・コンサートのような美しいメロディとタッチの洪水。後者のストリングス・アレンジとサウンドは繊細かつ現代的。そして何といっても、郷愁感と甘さがほどよくブレンドされたゼ・マノエウのヴォーカルには誰もが魅せられる。
プロデュースはニーナ・ベケール(オルケストラ・インペリアル)&マルセーロ・カラード他の作品で知られるカルロス・エドゥアルド・ミランダ。そして本作ではカシンとトゥッティ・モレーノが全面参加。カシンによるベーシック・プロダクションが各曲に絶妙なセンスを加え、本作のモダンな香りを強めるのに大きく貢献している。