ポーランドを代表するピアニスト/作曲家。1979年、バルト海沿岸でポーランド最北部の街プツク生まれで、自身のピアノ・トリオや自国出身であるショパンのカヴァー・プロジェクト他、多方面で活躍している。ジャズのスタイルとボスト・クラシカル、モダン・コンポジション・シーンにまたがる才能溢れるアーティストとして評価され、ポーランドの文化・国家遺産省から「ポーランド文化功労者」の名誉勲章も授与されている。
ジャズではハービー・ハンコック、マッコイ・タイナー、クラシックではバルトーク、ヒンデミット、ラフマニノフ他に影響を受けているがヒップホップやエレクトロニカ、ポストロック等からも影響を受け、ポーランドの若者に大人気だったパンク・ジャズ・ユニット「ピンク・フロイト」にも活動の初期は参加していた。また、映画音楽での活動やモダン・クラシカルの仕事にも関わっている。ピアノはグランドピアノ、アップライトピアノをその表現方法によって効果的に選びソロ演奏する。ピアノの機能を知り尽くしたその演奏スタイルはモジュレイターのセット、フェルトの使用、調律の調整他で自在に独特のアンビエントな音響世界を作り上げる。
2002年の初リーダー作以来、共演を含め既に13枚のアルバムをリリースしている。自身が住んでいるバルト海沿岸ソポトの海をテーマにした『Sea』、眠る時の音楽を聴きたいという娘からのリクエストに応えた『夢の中へ (SENNE)』、ポーランド・ジャズ史上最高の作曲家/映画音楽家クシシュトフ・コメダの作品を再構築した『コメダ RECOMPOSED』、ソポト・ミュージアムの野外庭園で鳥の鳴き声などと共に演奏した『パーク・ライヴ (Park Live)』、ポーランド現代美術シーンの先端を走るラファウ・ブイノフスキのペインティング画とコラボレイトした『ミュージック・オン・キャンバス (Music on canvas)』他名作を数多くリリースしている。新作はワルシャワ名門ライヴ・ハウスでのソロ・ライヴ『ライヴ・アット・ジャスミン (live at Jassmne)』。
出演したコンサート、フェスティバルはカーネギー・ホール(USA)、シンフォニーホール(USA)、ノースシー・ジャズ・フェス (オランダ)、ベルリン・ジャズ・フェス (ドイツ)、レッドシー・ジャズ・フェス(イスラエル)、パドパ・ジャズ・フェス(イタリア)、国際舞台芸術センター(ロシア)、紫禁城コンサートホール(中国)、ザ・ピアノエラ2017(日本)他多数。日本には2016年にポーランド大使館で行われたライヴ(のちに『東京ソロ・コンサート2016』としてCD化)と、東池袋KAKULULUで行われたライヴ&トークが瞬く間に評判を呼び、翌2017年に「ザ・ピアノエラ2017」に出演。大きな賞賛を集めて多方面にその名が知れ渡り、以来特に日本では再来日公演が待望されていた。2023年5月に『POLISH PIANISM Concert』として待望の再来日公演が予定されている。